平成21年度第二回セミナー資料
(1)鍬の使い方
伝統的な農業では、農作業は主に鍬と鎌を用いて行われました。その二つの道具はさまざまな用途に使われますが、とくに鍬の用途は広範囲です。畑を耕すこと(「うなう」と言っています)、畝を立てること、中耕土寄せ(「さくる」と言っています)、除草などの仕事が鍬一本で行われます。
鍬は用途によっても、また地方によってもいろいろ形の違ったものがあります。今回はこの地方で昔から用いられてきた「平鍬」を使って、基本的な使い方を実習します。
(2)ニンジンの種まき
この時期に、私たちは例年ニンジンの種を蒔いています。ニンジンは発芽させるのが難しく、きれいに発芽すれば半分はできたようなものなのです。秋から冬にかけて収穫するニンジンは、8月の中頃までに蒔けばよいのですが、8月に入ると例年雨が降らず発芽しにくくなるため、梅雨の最後の雨を狙って、この時期に蒔くのです。
ニンジンなどセリ科の種はm、発芽するのに光を必要とするため、覆土は薄くしなければなりません。それで、畝を立てたあと約2㎝間隔にすじ蒔きし、薄く覆土をして鎮圧します。鎮圧は、どんな種を蒔く場合でも重要で、強く鎮圧することによって、発芽が促されるので、ふわっと土をかけるだけではいけません。
ニンジンの種まきは、種まきのうちでも一番根気のいる作業です。
(3)根深ネギの定植
ネギは種を蒔いてから食べられるようになるまでの期間が長い作物です。秋から冬にかけて食べるものが一般的ですが、それは普通10月上旬に種を蒔き、4月に仮植えし、7月下旬に定植して、種まきから約1年後の10月から食べることになります。関東では根深ネギといって、白身の部分から食べますが、そのためには定植時に畝を深く掘って植えつける必要があります。近ごろの専門農家は専用の機械を用いて深く植え付けますが、伝統的には鍬で畝をたて植えつけたものを、4回ぐらい土寄せして白身の部分を少しずつ長くしていきます。前日に実習した鍬の使い方を早速応用してみましょう。
(4)ジャガイモ掘り
ジャガイモは3月中下旬に種芋を植え付け、6月の中旬から収穫できますが、全体を掘り上げて貯蔵するのは7月の下旬、梅雨が明けてからがよいでしょう。あまり早いとほくほくした芋になりませんし、遅すぎるとシャリシャリした硬い芋になってしまいます。
またジャガイモは炎天下で掘ると痛んで腐ってくるので、注意が必要です。そのときは何の変化もないのですが、やがて表面が茶色に変色して腐ってきます。私たちは「火傷(やけど)」といっています。ジャガイモは曇りの日か早朝または夕方に掘るとよいでしょう。
(5)アイガモ農法
無農薬で米を作る場合、一番大変な作業は「田の草取り」です。そこで、昔から省力化のためにいろいろな工夫がなされてきました。鯉を使うもの、カブトエビを使うもの、米ぬかを使うもの、紙マルチなどいろいろありますが、近年注目されているのが、アイガモ農法です。アイガモは草の生えるのを抑えるだけでなく、糞尿が肥料分を供給してくれます。しかし水田全体に移動させる必要があり、ただ放っただけでは効果が少ないようです。アイガモ農法の実際について学習します。


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