34.稲刈り
田の草取りをなんとか乗り切り、肥料を多く入れすぎて倒伏することさえなければ、お天道様のお陰で稲は順調に育ちます。葉がやや黄ばんできて、稲穂も黄色くなったころ、いよいよ稲刈りです。
稲を刈る前に収量を予想してみましょう。田の縁は一般に茎数が多いので、むしろ田の真ん中の稲株を1株選んで計算のサンプルにします。田植えのとき、畝間は30cmとして株間を15cmの並木植えにするか30cmのいわゆる尺角植えにするかで計算は違います。15cmなら1坪72株ですし、30cmなら36株です。いま並木植えで計算してみます。まず穂のついている茎の数を数えます。かりに1株12本としましょう(一般に尺角植えだと茎数は多くなる)。次に穂についている籾の数を数えます。全部数えるのが大変なら平均した長さの穂で数えればいいでしょう。かりに1穂80粒とします。1粒の籾は約0・02gですから、0・02×80粒×12本×72株で、1坪当たり1382g、10アールは300坪ですから300倍すると518・4kg。1俵は60kgですから反当たり6・9俵となります。米専門農家ではないので、まずまずの出来と考えたらいいでしょう。
さて、周囲の田を見渡すと、大型のコンバインが稲刈りから脱穀までを田圃の中で一挙にやってしまいます。そんな光景を横目に見ながら、昔ながらの手鎌での稲刈り。もっとも、日本人の優れた発明の一つであるバインダという刈取り結束機もあって、これは小さな田圃でも使えます。この機械はおそらく農家の納屋に眠っていると思われますから、ほとんどタダ同然で譲って貰えるでしょう。
そうして刈って束ねた稲は稲架(はさ・おだ)に掛けて天日干しするのですが、これは地方によっていろいろ形式が異なります。関東地方ではおだ足という1m50cmほどの木の棒と沢山の稲束の重さにも耐えられる長柄(ながら)という数mの長い棒(孟宗竹でもよい)で組むのですが、その材料もまた近所の農家に眠っているでしょうから、もらい受けたらいいでしょう。稲架の組み方は農家のお年寄りに教ると良いでしょう。こうして約10日間ほど干します。
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